2017.06.29更新

皆様こんにちは!広島県廿日市のわたなべ眼科です。
疾患及び、加齢によって大幅な視力低下が起こってしまったとき、視力障害として申請をすると、身体障害者手帳の交付を受けることができます。

視覚障害の場合、身体障害者等級は1~6級になります。
視力の状況によって与えられる級が異なりますし、その級によって自治体や国から受けられる補助やサービスなども異なってきます。
そしてその受けられる補助やサービスに関しては、自治体ごとに若干異なるものも出てきますので、お住いの地域の自治体に確認してみるとよいでしょう。

眼科医として、身体障害者手帳の交付をおすすめする理由となるのが、白杖の使用を考えたほうがよい患者様に対してです。
白杖とは、目が見えない方が使う杖のような棒のことです。
白杖についての細かいお話は別の機会にいたしますが、この白杖は身体障害者手帳に該当する視力障害者でなければ支給されないものなので、身体障害者手帳の交付がマストになるのです。

身体障害者手帳の交付を受けるには、眼科医に身体障害者手帳の診断書を書いてもらって申請する必要があります。
もし、身体障碍者手帳の交付および、白杖の使用をお考えの方は、お気軽にわたなべ眼科へご相談ください。

投稿者: わたなべ眼科

2017.06.28更新

皆様こんにちは!広島県廿日市のわたなべ眼科です。
今日は、高齢者における外出時のロービジョンケアについて考えていきたいと思います。

加齢によって視力が低下することは至って普通のことです。
メガネなどで視力矯正を行い、外出するというのがロービジョンケアとしては第一となります。
そして、それを行った上での視力が0.1までは、基本的に何も問題がないはずです。
しかし、0.05ぐらいになってくると、3メートル以内のものぐらいしか把握できなくなります。
0.01 近くになってきますと、不慣れな道では危険な状況です。
慣れた場所であれば、車道と歩道の区別はつくといわれています。

ただ、0.01ぐらいになったとしても、「歩けない」ということはありません。
しかし前述のように、周辺の障害物や状況を把握するのが困難となってきますので、衝突・転倒などに注意が必要になってきます。

つまり0.05以下の視力になってきますと、私の見解とすれば多くの場合、一人で外出をするというのは、極めて難しくなってくると感じます。
家族やボランティアの方などに助けていただき、同行していただくのが理想的です。

そしてなるべく夜間の外出は控えること。
これは、0.05以上の視力があっても言えることです。

投稿者: わたなべ眼科

2017.06.22更新

皆様こんにちは!広島県廿日市のわたなべ眼科です。
加齢が進めば、老眼がはじまるのは当たり前のことです。
早い方ですと40歳前半ぐらいから老眼がはじまります。
医療が進み人間は長生きになったのですから、視力ももうちょっと守れるように変化すれば嬉しいものですが、テレビやゲーム、パソコン時代ですから、若い方も目が悪くなる方が多いですし、もちろん歳をとればとるほど、年齢的に多い疾患が増えていきます。

そこで本日は、60歳以上の高齢者に多くなる眼疾患をご紹介したいと思います。
一番多いのが緑内障です。
それもこれからお話する疾患と違い、60歳代・70歳代における有病者数が多いのが特徴です。
生活習慣病である糖尿病患者の増加に伴い、糖尿病網膜症も増えております。
わたなべ眼科におきましてもこの二つの疾患患者様は多いです。

そして加齢黄斑変性、白内障も高齢者に多い疾患です。
当院では白内障の日帰り手術を得意としておりますので、白内障の患者様は特に多いです。

年齢に伴う疾患の可能性があるとお感じの方は、なるべく早くご受診いただきたいです。
病気はどんな疾患でも、早期発見・早期治療がベストです。
お気軽にご相談ください。

投稿者: わたなべ眼科

2017.06.15更新

皆様こんにちは!広島県廿日市のわたなべ眼科です。
先日、高齢者のロービジョンケアについてお話をさせていただきました。
わたなべ眼科としては、メガネやコンタクトレンズなどの視力補助具を使って視力を適正に近づけていくことや、白内障などの治療を行うことで視力を取り戻すなど、高齢化社会において、さまざまなロービジョンケアを行っています。
よく「人は必ず一生に一度は眼科にお世話になる」といいますが、高齢化を考える上で、これは本当のことだなと感じます。

わたなべ眼科でできる範疇で、いつまでも視力をキープできればそれは理想的なのですが、残念ながらどうしても「これ以上、裸眼視力を取り戻すことはできない」という状況になる患者様がいらっしゃいます。
この場合、残された視力で生活を営んでいく必要があるのです。

人は視力が 0.01 以上あれば視力を情報源として使った毎日を送ることができるとされています。
ですので、わたなべ眼科のミッションとしてはこの視力を守ることが重要視されます。
しかし、0.01 以下の視力になってしまう場合、視力に頼らない生活を考えていかなければならなくなります。
道具を駆使する、生活訓練を受ける、テレビやラジオなど聴覚からの情報に頼る、家の中の動線を考えて、安全に移動しやすく工夫するなど、さまざまな方法があります。

投稿者: わたなべ眼科

2017.06.09更新

皆様こんにちは!広島県廿日市のわたなべ眼科です。
ここ数回のコラムで書かせていただいておりますロービジョンケアというのは、日本が高齢化社会に突入している今、高齢者の方々にとっても重要なものとなってきています。

現在、日本国民の5人に一人が65歳以上の高齢者であるといわれています。
これぐらいの年齢になりますと、たとえば老眼は当然のことです。
つまり誰しもが裸眼における視力という部分において、なんらかの「困り感」をお持ちになるわけで、つまりはロービジョンケアを必要とする対象者といってもよいわけです。

でも老眼であればひとまずは老眼鏡を使用することで、その困り感を解消できることになります。
しかし、一度作った老眼鏡がずっと使えるかといえばそうではなく、やはりジリジリと老眼が進んでいったり、いわゆる老化であるのですが目の屈折度に変化が生じ、乱視が入ってきたりと、定期的に視力検査を行い、必要であればメガネを作り直す、レンズを交換するというケアが必要になってきます。
それ以外にも高齢者特有の眼疾患などが発症すれば、それに対するロービジョンケア、つまり治療が必要になってきます。

投稿者: わたなべ眼科

2017.06.01更新

先日、ロービジョンケアの概要についてお話ししましたので、もう少し具体的そして実際的なお話をご紹介したいと思います。

前回、視覚をできる限り正常値に持っていくために、治療や視力矯正などの医療的措置を行いますが、それ以外にも教育や職業、社会・福祉の側面、そして心理面と幅広い方向性における支援そしてリハビリテーションを行っていくことをロービジョンケアであるとご説明しました。

では、教育や職業という部分において、どのようなことなのかということですが、特別支援学校、職業訓練施設などを患者様に提供し、リハビリテーションおよび就業可能な職業の模索やそのためのトレーニングを行っていきます。

社会・福祉面においては、身体障害者手帳の交付や障害年金の受給で、患者様に生活のしやすさと安心を与えます。
また、視覚補助具、音声機器、触読機器などの行政的な提供や、公共の場において点字を用意するなどの配慮も重要です。

心理面は、患者様の困り感をしっかりと医師やリハビリスタッフが把握し、心の支えとなりケアを行っていく、自治体などのサポートも重要になってきます。

このようなお話をすると、ロービジョンケアとは、視覚にかなり障害をお持ちの方の話に聞こえるかもしれませんが、実際は単純に視力が悪いという方に対しての医療や生活面のサポートも、十分ロービジョンケアといえます。

投稿者: わたなべ眼科