2015.08.27更新

こんにちは。
廿日市市で開業している「わたなべ眼科」の院長、渡辺渉です。

今日からは、緑内障についてのお話をしていこうと思っています。
これまでこの病気に縁のなかった方でも、名前くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。白内障と並んで、よく聞かれる目の病気ですね。

それもそのはずで、近年に行われた調査では、40歳以上の日本人の17人に1人がこの病気を患っているそうです。
つまり、それほど稀な病気ではないわけです。その上、最悪は失明もあるという怖い病気です。
今回から数回に分けて緑内障についてご説明しますので、この機会に緑内障を知ってもらえればと思います。

緑内障は眼圧が上がってしまい、視神経の邪魔をすることで視野が狭くなったり、欠けてしまうという症状が出ます。しかも、一般的に初期の段階では自覚症状があまりないという厄介さも併せ持っています。

ですので、まずは病気を早めに見つける努力が必要になります。
最初に書いた通り、40歳以上の人に増える病気ですから、そのくらいの年齢になったら定期的に検診を受けることが大切でしょう。
なにしろ17人に1人です。「自分は大丈夫だろう」は通用しない数字です。
病気の性質上、完治はできない病気ですが、だからこそ早期発見が大切です。早めに治療を始め、悪化を防ぎましょう。

投稿者: わたなべ眼科

2015.08.25更新

こんにちは。
廿日市市で開業している「わたなべ眼科」の院長、渡辺渉です。

このブログを見てくださっている方は、何歳くらいの方が多いのでしょう。
正確なことは分かりませんが、中には老眼鏡をかけて読んでくださっている年配の方もいるかと思います。

老眼は、その名前の通り、年齢を重ねていくと誰もが通る道です。
ピント合わせを担っている水晶体という部分の弾性が老化とともに低下していくのが原因で、ピント合わせができなくなってしまうことで起きるわけです。
だいたい45歳くらいから、こういった症状が始まります。

老眼になれば、老眼鏡をかけて対処するのが普通です。
しかし、「もう年だから老眼だな」とご自分で判断するのは危険な場合もあります。
以前にメガネのお話をしたときにも言いましたが、実は老眼ではなく、別の病気が原因で老眼に似た症状が出ているのかもしれないからです。

年齢が上がると誰にでも当たり前に出る老眼だけに、自分で判断してしまいがちです。
しかし、年齢が上がるにつれ発症率の上がる病気があることもご存知でしょう。軽々に「老眼だ」と決め付けるのではなく、一度眼科医を受診してください。
そうすることで、重大なリスクを低下させることができるのです。

投稿者: わたなべ眼科

2015.08.18更新

こんにちは。
廿日市市で開業している「わたなべ眼科」の院長、渡辺渉です。

みなさんは、遠視というのをご存知でしょうか。
どなたでも名前くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。
でも、「近視の反対だから、遠くが見えやすいんでしょ?」と誤解している方も多いようです。度の進んだ遠視ですと、近くも遠くも見えにくい状態になってしまうのです。

本来、光を集めるべき網膜よりも奥にピントが合ってしまう状態にあり、近くを見るにも遠くを見るにも調節が必要になってしまいます。つまり、目が頑張らないと正しく見えないので、すぐに目が疲れてしまうのです。

特に小さなお子さんの場合は、小学校低学年までに遠視治療を行ってください。
放っておくと、メガネやコンタクトをしても視力が矯正できない弱視になる可能性が上がってしまいます。
お子さん自身が「なんかぼやける」と訴えるケースはあまりないでしょうから、お父さんお母さんが注意深く見ていてあげてください。
ちょっとでも不安に感じることがあれば、眼科にお子さんを連れてきてください。お子さんの一生に関わることですので、躊躇せずに行動することが大切です。

遠視からはそれますが、弱視の場合でも3歳ぐらいまでに気付いてあげられれば、視力回復が可能です。
熱が出たとか、痛がっているといった症状に比べ気付きにくいですが、できるだけお子さんの目のことも気にしてあげてください。

投稿者: わたなべ眼科

2015.08.11更新

こんにちは。
廿日市市で開業している「わたなべ眼科」の院長、渡辺渉です。

前回の続きで、メガネを選ぶときに眼科で診察を受けてほしい、というお話をしていきます。眼科でもメガネの処方ができれますから、それを利用してほしいということです。

メガネ屋さんでメガネを買えば、問題なく日常生活を送れるようになるメガネを作ってもらえるでしょう。
しかし、前回も言った通り、彼らは目のプロではないのです。
別にメガネ屋さんを悪者にしたいわけではないのですが、彼らでは“なぜ視力が下がったのか”という原因をハッキリと診断できないのです。

単なる近視や遠視、乱視だけでなく、別の病気が原因で視力が落ちている場合もあるのです。
メガネを作って「見えるようになった! 良かった良かった!」と思っても、実はその影で病気が進行してしまっているかもしれません。
緑内障や糖尿病網膜症などを患っていたとしたら、気付いたときには失明の危機という可能性だってあるんです。

眼科に来てもらえれば、度を測る屈折検査、視力を測る視力検査、眼球の状態や異常を発見するための診察と、リスクを下げながらメガネを処方していくことができます。

後になって泣くよりも、メガネを作るときに一度眼科を受診した方がいいですよね?
リスクを減らすという意味で、メガネを作る前に眼科に行く。このことをみなさんにも理解してもらいたいと思います。

投稿者: わたなべ眼科

2015.08.10更新

こんにちは。
廿日市市で開業している「わたなべ眼科」の院長、渡辺渉です。

眼科は俗に「目医者」なんて言われるように、目を診る病院です。
となると、あまり眼科に縁のない人は「目の病気にかかったときに行くところ」と考えがちです。それももちろん正解なのですが、それだけではありません。

例えば、メガネを作るときにも診察に来てほしいのです。
近視や老眼は、一般にイメージされる病気とは違いますが、目のトラブルであることに変わりはありません。だから、メガネ屋さんだけでなく、眼科に行くことも考えてもらいたいと思っています。

街のメガネ屋さんはメガネのプロですから、お客さんの視力をきちんと矯正できて、カッコよくかけられるお似合いのメガネを選んでくれるはずです。

しかし、彼らは目のプロではないのです。
単にメガネをかけて見えやすくなればいいのか、というと長い目で見た場合は特に、そうとは言い切れません。
その辺りの理由を次回お話し、眼科でメガネを処方することの意味について考えてもらえればと思っています。

投稿者: わたなべ眼科