2015.10.30更新

こんにちは。
廿日市市で開業している「わたなべ眼科」の院長、渡辺渉です。

みなさんが誰かの顔を見たり、鏡で自分の顔を見ると、黒目と白目の両方が見えますよね。当たり前に聞こえますが、これは人間の特徴で、ほとんどの動物は白目部分が隠れているんです。
動物の話はさておき、ちょっと想像してみてください。「白目が境を侵して黒目に入り込んできたら……」。考えてみるとちょっと恐ろしいですね。でも、実際にそういう病気があるのです。

「翼状片」という病気で、目頭側、つまり鼻側の結膜(白目)が角膜(黒目)に侵入してきます。
インターネットで画像検索してもらえれば分かりますが、一目でなにやら異常事態だというのが理解できますので、見逃すことはないと思います。

ただ、いかにも恐ろしげに書いてしまいましたが、それほど急を要する症状ではありません。充血や異物感といった自覚症状が強ければ、点眼薬を用いた治療を行う、という程度です。
しかし、大きいものでは強い乱視が起きる場合もあります。また、見た目にもあまり良くはありませんので、そういった場合は手術で治すことになります。当院でも手術は可能です。

見た目のインパクトがあるので患者さんも慌ててしまいがちですが、そこまで不安にならなくても大丈夫ですので、落ち着いて眼科に来てください。

投稿者: わたなべ眼科